マイコプラズマ肺炎とは
マイコプラズマ肺炎は、マイコプラズマという細菌によって引き起こされる肺炎です。特に学童期から青年期に多く発症し、家族内や学校、職場などで集団感染が発生しやすいのが特徴です。2024年に入り、全国的にマイコプラズマ肺炎の患者数が増加傾向にあり、国立感染症研究所のデータによると、この傾向が確認されています。日本では、従来4年周期で流行を繰り返していましたが、2020年は新型コロナウイルスの影響で流行が抑制され、2024年には8年ぶりの流行が予想されています。
マイコプラズマ肺炎の症状
初期症状は風邪に似ており、発熱、咳、喉の痛みが主な症状です。咳は次第に激しくなり、夜間に悪化することが多く、睡眠に支障をきたす場合があります。また、頭痛、筋肉痛、倦怠感などの全身症状も伴うことがあります。症状が進行すると肺炎が重症化する恐れがあるため、早期診断が重要です。
マイコプラズマ肺炎の診断と治療
診断には胸部X線検査や血液検査が用いられ、白血球数の増加や炎症反応が確認されることがあります。また、抗原検査や血清検査も行われます。治療には、マクロライド系やテトラサイクリン系の抗菌薬が用いられ、適切な治療によって通常は1~2週間で回復します。安静と十分な休養が回復の鍵となります。
まとめ
マイコプラズマ肺炎は、風邪に似た症状から始まり、適切な対処が遅れると重症化する可能性があります。2024年には感染者数が高水準で推移しているため、予防として手洗いやマスクの着用、換気を徹底しましょう。当クリニックでは、新型コロナウイルスと同時にマイコプラズマ肺炎の検査も実施しています。気になる方はご相談ください。