●耳鳴の病態生理(聴力低下や頭部MRIで器質的異常が無い場合)

  • 聴覚野の神経細胞の自発放電を脳が音として認識する現象が主流。
  • ストレス・不眠・飲酒・疲労などで神経興奮性が高まり、耳鳴が誰でも生じうる。

●漢方・薬物治療

  • 牛車腎気丸・釣藤散・抑肝散は有効性は限定的で、10人に1人程度の印象。
  • 低音性・気象変動で悪化する耳鳴では内リンパ水腫が関与し、五苓散が奏功する例がある。
  • 保険適応薬としてストミンAがあり、比較的使用される。
  • アデホス・メコバラミンは一般的だが、アデホス高用量は脳興奮による耳鳴増悪の可能性。減量で改善する例が多い。
  • ベンゾ系は効果はあるが依存に注意。

●教育的カウンセリング

  • 耳鳴の仕組みを説明し、
    • 危険な病気ではない
    • 不安を抱かなくてよい
      と理解してもらうことで苦痛を軽減。
  • 特に不安の強い患者で有効。

●音響療法

  • 夜間の静寂で耳鳴が増幅するため、ラジオ・音楽・環境音などで「気にしない状態」を作ることは有効。
  • 自己流でも効果が出ることが多い。

●小児の耳鳴

  • 聴力検査・MRIが正常であれば生活指導中心で経過観察。
  • 子どもでも慢性耳鳴は一定数存在。
  • 生活への支障の有無を治療判断に使う。

●果物・食物繊維・カフェインで耳鳴リスクが下がる理由(いくつかの報告より)

  • 果物のビタミン・ポリフェノールが酸化ストレスを抑え、内耳・中枢の過剰興奮を軽減する可能性。
  • 食物繊維による腸内環境改善が自律神経・炎症を安定化し、耳鳴悪化因子を減らす。
  • カフェインは覚醒調整や血流改善により、耳鳴リスクを下げる報告もある。ただし夕方〜発生する場合は、カフェイン摂取に注意が必要
  • 神経興奮性・酸化ストレス・自律神経のバランスが整うことで耳鳴減少に寄与すると考えられる。